臨床工学部


武内病院の臨床工学部は、患者様の生命を支える重要な医療機器の管理・操作を専門とする部門です。
特に血液浄化業務を中心に、最新の技術と知識を駆使して、患者様に安全で快適な治療を提供することを使命としています。
また2022年5月より病院が新築移転し、循環器内科も新設されました。それに伴い、循環器治療管理業務がスタートしスタッフもスキルアップに日々取り組んでいます。

臨床工学技士は、日々の業務を通じて患者様に安心と信頼を提供し続けることを目指しています。
常に最新の技術を取り入れ、スタッフ一同が高度な専門性を維持することで、地域医療の発展に貢献してまいります。
私たちは、今後も血液浄化業務と循環器治療管理業務を中心に、患者様の健康と快適な生活をサポートしてまいります。

暲純会(ショウジュンカイ)臨床工学部部長

暲純会(ショウジュンカイ)臨床工学部部長

臨床工学部組織図


暲純会

武内病院

入院血液浄化業務

医療エンジニアリング管理業務・循環器治療管理業務・手術室業務

外来血液浄化業務

入院・外来血液浄化業務

臨床工学部の取り組み


  • 透析治療のサポート
    臨床工学技士が透析装置の管理・操作を行い、患者様一人ひとりに適した透析治療を提供しています。
  • 心臓カテーテル治療・アブレーション
    新たに加わった循環器内科との連携により、心臓カテーテル治療やアブレーション、ペースメーカの際器をサポートしています。
  • 手術室での機器管理
    麻酔器、生体情報モニター、電気メス、内視鏡など、手術で使用される機器を適切に管理し、安全な手確保しています。
  • 全体の医療機器管理
    病院全体で使用される全ての医療機器を包括的に管理。定期点検やトラブル対応を徹底し、日常業務の安全性を高めています。

血液浄化業務


慢性腎不全や急性腎障害の患者様に対して、安全で快適な透析治療を提供するために、臨床工学技士が重要な役割を担っています。

患者様の健康状態を支え、より良い透析環境を提供するために、専門的な知識と技術を駆使して日々の業務に取り組んでいます。

主な業務内容

  • 透析装置の管理・点検
    透析治療には、安全で適切に機能する装置が不可欠です。臨床工学技士は、透析装置の定期点検やメンテナンスを実施し、常に最適な状態で治療を提供できるよう管理しています。また、万が一の機器トラブルにも迅速に対応し、患者様の安全を確保します。
  • 透析治療のサポート
    患者様一人ひとりの状態に応じて、透析条件の調整や治療中のモニタリングを行い、安全かつ効果的な透析を提供します。また、血圧の変動や体調の変化にも注意を払い、医師や看護師と連携しながら適切な対応を行います。
  • 水質管理
    透析治療では、透析液の清浄度が治療の質や患者様の安全に直結します。そのため、透析に使用する水の水質管理を徹底し、細菌や不純物の混入がないよう厳格な管理体制を維持しています。
  • シャント管理の支援
    シャントエコーを活用して血流状態を評価し、トラブルの早期発見・対応を支援しています。シャントトラブルが疑われる場合には、医師と連携しながら適切な処置を行います。
  • 患者様への支援と指導
    患者様が安心して透析を受けられるよう、機器の操作方法や治療に関する説明を行い、日常生活での注意点についてもアドバイスを行っています。透析治療は長期間にわたるため、患者様が快適に治療を継続できるようサポートを続けています。

より良い透析治療を目指して

当院の臨床工学技士は、常に最新の技術と知識を習得し、より安全で質の高い透析治療を提供するために努めています。患者様の健康と生活の質の向上を第一に考え、スタッフ一同、最善のサポートを行ってまいります。

管理機器

  • 透析液供給装置(JMS社:BCピュアラ)
  • 透析用コンソール(JMS社:GC-X01)
  • 透析用水処理装置(JMS社:PF-802)
  • 持続緩徐式血液浄化装置(日機装社:ACH-Σ、ACH-10)
  • 透析情報システム(JMS社:ERGOTRI)
  • 超音波画像診断装置(富士フィルム社:FC1-X)

床数

透析室9床
個室2床
病棟個室透析4床

医療エンジニアリング管理業務


輸液ポンプ・シリンジポンプをはじめ、人工呼吸器、生体情報モニタ、低圧持続吸引器など、病棟へ貸出・返却された機器を定期的に点検し、医療機器の安全性と品質の向上に努めています。

また、当院では独自に構築したデータベースシステムを活用し、点検記録や管理内容をデータベース化して記録・保管。これにより、機器の使用履歴やメンテナンス状況をリアルタイムで把握し、より安全で効率的な機器管理を実現しています。

さらに、医療機器安全管理責任者が在籍しており、医療機器の適正な運用や安全対策を徹底。医療スタッフへの教育・研修も積極的に行い、機器の適切な使用方法やトラブル時の対応について指導しています。

呼吸療法業務


人工呼吸器の使用前には、回路の適切な組み立てと作動確認を徹底し、安心して使用できる状態を整えます。また、定期的なメンテナンスやトラブル時の迅速な対応を行い、機器の安全性を確保しています。

定期的に病棟をラウンドし、人工呼吸器の作動状況や設定の確認を行い、安全な管理に努めています。ラウンド時には、患者様の状態に応じて吸引(吸痰)も実施し、適切な気道管理をサポートしています。

管理機器

  • 輸液ポンプ(TERUMO社:TE-28型、TE-161)
  • シリンジポンプ(TERUMO社:TE-38型、35型、TCIポンプ)
  • 人工呼吸器(日本光電社:Hamilton C1)
  • 低圧持続吸引器(イノメディックス社:ハマサーボドレイン)
  • フットポンプ(TERUMO社:ベノストリーム、Medtronic社:SCD)
  • 除細動器(PHILIPS社:Efficia、日本光電社:TEC-5600)
  • セントラルモニター(フクダ電子社:DS-8700)
  • ベッドサイドモニター(フクダ電子社:DS-8000シリーズ)
  • テレメータ(フクダ電子社:LX-8000シリーズ)
  • 電気メス(アムコ社:VIOシリーズ、日本メディカルネクスト社:COMMEDシリーズ)
  • 超音波切開装置(OLYMPUS社:Ultrasonic)
  • 腹腔鏡用気腹装置(OLYMPUS社:UHI-4)
  • 麻酔器(フクダ電子社:FLOW-i、泉光医科社:PIXYSⅡ)
  • 内視鏡システム(OLYMPUS社:ELITEシリーズ)

etc

循環器治療管理業務


22年度より循環器内科が新設され、心臓カテーテル検査および治療のサポート業務も新たに開始しました。この分野では、高度な技術と迅速な対応が求められるため、専門知識を活かし、患者様の安全を最優先に業務に取り組んでいます。また心臓カテーテルアブレーションやペースメーカ植え込み術時の機器操作や監視を行い、医師とともに精密な治療を支えています。

①心臓カテーテル検査(CAG)、心臓カテーテル治療(PCI)、末梢血管治療(EVT)

医師やコメディカルと連携しながら以下の業務を行っています。

  • オペレーターの清潔介助
  • IVUS(血管内超音波)の操作
  • ポリグラフの操作
  • 記録業務
  • デバイスの管理
  • IABP(大動脈バルーンパンピング)の操作
  • ロータブレーターのコンソール操作
  • ECMO(体外式膜型人工肺)の操作

②経皮的心筋焼灼術(心臓カテーテルアブレーション)

不整脈の治療法の一つで、カテーテルを用いて心筋内の異常な電気信号を発生させる部位を焼灼(焼くこと)し、正常な心拍リズムを取り戻す治療です。

以下の業務を行っています。

  • 心内心電図解析装置(Labo)の操作
  • 3Dマッピング装置(CARTO)の操作
  • 高周波焼灼装置(RFアブレーター)の操作
  • プログラム刺激装置(スティムレーター)の操作

操作及び管理機器

  • IVUS(Boston社:i-Lab Polaris)
  • ポリグラフ&Labo(日本光電社:RMC-5000)
  • IABP(ゼオンメディカル社:ZUIRYU)
  • ECMO(泉光医科社:UNIMO)
  • ロータブレーター(Boston社:ロータブレーターPRO)
  • CARTOシステム(J&J社:CARTO V7)
  • スティムレーター(日本光電社:SEC-5104)
  • ペースメーカ(Medtronic社、Abbott社、BIOTRONIK社)
  • アンギオ装置(島津社:Trinias バイプレーン)
  • DICOMネットワーク(Photron社:KADA)

手術室業務


麻酔器の日常点検および定期点検を徹底し、異常がないかを確認しながら、常に安全な状態を維持しています。

手術の際に使用する多くの高度医療機器を取り扱っています。内視鏡システム、電気メス、レーザー治療機器など、多岐にわたる機器の動作チェックや定期的なメンテナンスを行い、手術がスムーズに進むよう支援しています。

また、機器の不具合が発生した際には、迅速にトラブルシューティングを行い、安全な医療提供しています。

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